介護職員基礎研修について

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介護職員基礎研修は、介護の仕事に就いている方や今後介護職員になりたいと考えている方を対象に、施設で働くにあたり必要不可欠な知識と技術を身に着けることができるよう平成18年度に厚生労働省により導入された資格です。
この制度が導入された目的は以下の通りです。
・今後ますます進むと言われている日本の少子・高齢化に伴い、認知症等により介護が必要となる高齢者や身体が不自由な一人暮らしの高齢者が増えることが予想される。そこで今後も介護保険制度を利用した介護サービスを安定的に供給できるよう、専門教育を受けた介護職員の育成を増進する。
・一人一人の介護職員がもつ専門性を高めるために施設職員・在宅介護職員を問わず、介護の現場に携わる者共通の研修として介護職員基礎研修を創設し質的向上を促進する。
この介護職員基礎研修は、介護資格の一元化に伴い現在では実務者研修と言う新たな資格に移行されました。すでに、介護職員基礎研修終了者に関しては、「医療的ケア」に関する約50時間の講義・実習を受けることで資格移行することが可能となっていますのでご確認ください。

<介護職員基礎研修カリキュラムと実施団体>
都道府県または都道府県団体が実施している事業者が研修を実施していました。
この介護職員基礎研修は既存の介護資格であるヘルパー1級資格よりも上位資格と位置付けられることから、かなり広範囲の介護知識をカバーするカリキュラムとなっています。
研修にかかる時間は計500時間を要し、内360時間が講義であり残りの140時間が実習に分れています。講義内容については以下の通りです。
・生活支援の理念と尊厳の理解
・介護制度や介護サービスの理解
・障害と疾病の理解
・認知症の理解
・介護における相互コミュニケーションと介護テクニック
・生活支援の専門知識と家事援助テクニック
・医療や介護分野の連携
・介護におけるソーシャルワーク
・生活支援に必要なアセスメントとプラン
・介護職の倫理と職務
以上の講義に加えて、施設実習、小規模多機能型実習、地域の社会資源実習、訪問介護実習などを修了することで、介護職員として必須の知識と技術、対人関係における接遇を習得していきます。
<介護職員基礎研修資格を取得するメリット>
介護の現場では看護師や介護福祉士、社会福祉士やケアマネージャー、等、多くの資格職が働いています。しかし、これらの資格取得を目指すには時間と費用が多くかかることに。
一方で、介護職員基礎研修の資格を取得すると、ヘルパー1級よりも上位の地位を得ることが可能ですし、資格取得後比較的短期間でサービス提供責任者として勤務することも可能となります。サービス提供責任者とは訪問介護事業所等での管理職に相当するポジションで就職活動の際にも大変有利に働きます。
もとは、介護業界未経験者でも介護の仕事に就くことができるようにと専門職の養成を目的として創設されたこの資格ですが、すでに現場で働いているヘルパー等からもスキルアップの一手段として高く支持された背景にはこのようにサービス提供責任者として活躍の場を広げることができる点にあると言えるでしょう。
就職後の待遇面においても、初任者研修終了者の平均月給が15万円~多いところで20万円程度であるのに対し、サービス提供責任者として勤務した場合には平均21万円と明らかに優遇されていることがわかります。
現在では、この資格は実務者研修へと移行されましたので、今後サービス提供責任者として介護現場への就職を希望される方は、初任者研修ではなく実務者研修を受講されると良いかと思います。資格取得に要する時間や費用は異なりますが、いずれも学歴問わず未経験者から受講できますので受講を検討する際にはご自身のキャリアプランをしっかりと描いた上で検討されると良いでしょう。