在宅介護の現状

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高齢化社会の突入

近年、子供の出生率が3年連続減少し、反対に65歳以上の高齢者と呼ばれる人口が増加し続けている日本。ついに、65歳以上の高齢者が人口の25%以上、つまり4人に1人が高齢者である「高齢社会」に突入してしまいました。
しかし、その高齢者に対する支援や制度の改善がなかなか進まずに、老人ホームや介護士施設の数に対して、入居希望者の数が圧倒的に多いため、利用したくても利用できずに順番待ちをしている高齢者の方が非常に多くなっています。さらに、入居するための基準として、食事や排泄などの日常生活動作にどれくらいの支援が必要であるかを確認する「要介助度・要介護度」という審査を受けなければなりませんが、その審査で介護度が低いとされた高齢者の方は、自立しているということで施設への入居する順番がなかなか回ってこなくなってしまっています。そうなると、入居できない高齢者の方は施設ではなく、自宅で介護を受けるしかなくなってきます。また、需要に対して介護職の人が圧倒的に少ないために、ホームヘルパーサービスを受けることも難しいため、結果的に高齢者の家族が介護をするという「在宅介護」人口が増えています。

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在宅介護の問題

在宅介護を行う場合、大半が自分もしくは夫の両親を奥さんである女性が行いますが、その介護する側の人間は、介護に関する知識や技術は何もないまま始まってしまいます。その場合、食事に関しては何とかこなせても、入浴や排泄に関しては車椅子の移乗やおむつ交換などを行わなくてはならないため、慣れないと非常に体力や気力を削られてしまいます。また、それらが上手く出来ないと褥瘡(床ずれ)などを起こしてしまい、寝たきりの状況を進行させてしまうこともあります。

最近は、地域の区役所やセンターなどで、在宅介護を行う側の人のために講習会や技術習得会を開催している自治体も出てきていて、在宅介護を行う際の注意点や、体に負担のかからない移乗動作の方法などを介護職の方実践してもらいながら習得することができます。しかし、その認知度はあまり高くはなく、あまり浸透していってはいないようです。そして、介護する側でも精神的ストレスを募らせてしまう人は多く、その悩みをどこにも発散することができずに、一人で思い悩み過ぎてしまった結果、うつ病に陥ってしまうこともあります。
恐らくこれからも増加し続けるであろう在宅介護人口に対して、自治体などを中心に介護のサポート方法や講習会の存在を浸透させるための工夫が必要なのではないかと感じます。