実務者研修について

jitsumusya
介護の資格制度が改正されたことをご存知でしょうか?
高齢化が進む中で、今後ますますニーズが高まると予想される介護サービスを質・量ともに安定して提供できるようにするために、介護現場で働く資質を持った専門職員を積極的に育成することは不可欠な課題であると言えます。
従来は、介護業界で介護職員として働いている方の中に、資格を所持していない方からホームヘルパー1級・2級資格所持者、ケアマネージャー、介護福祉士、介護職員基礎研修資格所持者等、いくつもの資格が共同しつつも混在して存在していました。こういった環境の中で、一人一人の職員が段階的なキャリアアップを目指すに当たり、その道筋と習得すべき専門性が客観的に把握できるよう介護資格の養成体系を一元化し、生涯にわたってやりがいを持って働き続けたいと思える環境整備を目的として資格制度が改正されたのです。
現在では、初任者研修修了者→実務者研修修了者→介護福祉士→認定介護福祉士という明確なキャリアパスが示されるようになりました。
この中で、初任者研修と実務者研修は介護現場での実務経験や学歴を問わず受講できることから、これから介護分野への就職を考えている方に人気の資格となっています。
また、平成29年1月の試験から現場で実務経験を経て介護福祉士資格の取得を目指すにあたり、実務経験3年に加えて実務者研修受講を修了していることが必須となりました。
よって、今後も長期的に介護の現場で働きたいと考えている方や、経験に伴い段階的なキャリアアップを目指していきたいと考えている方には実務者研修がより注目を浴びています。

<介護職員初任者研修と実務者研修の違いについて>
どちらの研修も無資格・未経験の方から受講することが可能な点では入り口は同じです。
しかし、研修を修了し資格を取得するまでに必要な時間、研修カリキュラムの内容には大きな差があることを知っておきましょう。
まず、介護職員初任者研修(ホームヘルパー資格2級相当資格)の場合、合計受講時間は130時間であるのに対し、実務者研修では合計受講時間が450時間と大幅に増大します。
受講時間が短い分、初任者研修はタイトなスケジュールで受講すると約1か月で資格取得が可能であり合格率もほぼ100%と言われていますから、もともとホームヘルパーとして現場で働きたいと考えているという方にはうってつけの資格と言えるでしょう。
一方で、実務者研修の場合、初任者研修と比較すると最短でも受講修了までにおよそ半年という長い時間を要しますが、修了後はサービス提供責任者として勤務することができるようにもなりますし、将来的には実務経験を3年積んだ後に介護福祉士の国家資格取得を目指すことも可能です。
長く介護の業界で働きたい、キャリアを積みたいと考えている方は実務者研修受講からキャリアをスタートさせることをおススメします。
受講にかかる費用は、初任者研修で5~8万円程度、実務者研修で20万円前後が相場です。

<サービス提供責任者とは>
サービス提供責任者は、介護資格の中でヘルパー1級よりランクアップしたポジションで、介護サービスを提供する事業所においては管理職に値する役職です。
サービス提供責任者の求人が多いのが訪問介護事業所で、事業所で提供する介護サービスを希望する本人や家族に対し、制度やサービスの説明や契約書の作成を行ったり、ケアマネージャーが立案したケアプランを元に訪問介護計画書を作成する等の事務手続きを行います。
また、利用者からのクレーム対応や従業員(現場のヘルパーやケアスタッフ等)の業務管理、他職種・他機関との連携や調整役を担うことも期待される責任重大なポジションです。
その分、高い専門性をもつ実務者研修修了者の平均的な月収は正社員の場合21万円前後、パートタイマーの場合で時給1000円~と無資格者や初任者研修修了者と比較すると厚遇されている事業所が多いようです。